Difference from polymer flocculant

ポリ塩化アルミニウム凝集剤・粉末凝集剤の有する有毒性

有害物質の含有

成分比較表の中ではっきりと書かれているように、PAC、粉末凝集剤には数種類もの有害物質が含まれています。環境への排出基準には達してないものが多いですが、蓄積性のある物質ばかりなので長期間の大量の使用により、河川や沿岸の漁業への汚染が必ず存在し、付近の漁協や環境団体などからのクレームも予想され、大きな問題に発展する可能性があります。
特に今回の現場の場合、台風や大雨により短時間に大量の凝集剤が必要になります。PACを使用すれば有害物質が付近に大量に蓄積されることを意味します。

有害物質の含有

毒性実験の結果

上記の通り、PAC、粉末凝集剤には有害物質が含まれています。これにより48時間で50%ものヒメダカが死亡してしまうのです。粉末凝集剤に限っては100%の死亡率です。短時間に大量の有害物質を排出した場合、魚類の死亡等の重大問題が発生する可能性があります。エコマックスのヒメダカ実験においては、1日ごとに50ppmずつ添加し続けても、ずっと元気に行き続けています。

エコマックスの安全性の実証

エコマックスの安全性は、ヒメダカ試験によっても実証されていますが、錦鯉の輸出にも使われていることからも確認できます。
輸送梱包の水の中にエコマックスを10~50ppm添加し、鯉を入れて空輸しています。以前の状況に比べ死亡率が減少し、到着後の状態も良好です。これは、水中の溶存酸素を増やし、発生するアンモニアを分解するためです。

エコマックスの安全性の実証

汚泥の再利用

PAC使用後の汚泥はセメントの増量剤にはなりません。PACの成分がセメントの固化を妨げてしまうため、産業廃棄物として莫大な金額をかけて処分しなければなりません。
エコマックス使用後の汚泥の溶出実験についての意見書で詳細を記します。

汚泥の再利用

高分子凝集剤の有毒性

弊社は以前よりポリマーの主成分であるアクリルアミドの毒性を指摘しており、個々では環境省より出された「環境白書」に書かれているポリマーの毒性に関する部分を記載します。

昭和49年度において講じようとする公害防止に関する施策

第7章第2節 新汚染物質
この総合研究においては、PCBの慢性影響、人体における挙動の解明について引き続き研究を進め、49年度からPCBと水銀の相乗作用についての研究に着手することとしている。また、新たに環境汚染物質の出現に対処する一環として、水銀の幼児に与える影響、ポリアクリルアミド系高分子凝集剤の毒性の研究及び環境汚染物質の毒性と栄養条件の相関に関する研究に厚生省が着手する。

平成3年度公害の状況及び公害防止に関して講じた施策

第1章第7節2 化学物質環境安全性総点検調査について
平成3年においては、環境調査(水系)は全国55地区の水質、底質及び50地区の魚類を対象として行った。このうち重点調査物質として、アクリルアミド、ニトロベンゼン、o_クロロニトロベンゼン、p_クロロニトロベンゼンの4物質を全国54地区で調査を実施した。
ア.環境調査(水系)
24物質のうち、アクリルアミド、ニトロベンゼン等、物質が水質から検出された。また、アクリルアミド、ニトロベンゼン等7物質が底質から、ニトロベンゼン、ビリジナンド物質が魚類から検出された。
イ.アクリルアミド
水質からやや高い濃度で検出されており、今後環境中濃度について関心を払っていく必要がある物質と考えられる。今後一定期間において環境調査を行い、その推移を監視することが必要と考えられる。

平成5年度 環境白書

水質防止汚濁法による規制が行われていない各種の化学物質についても環境汚染の未然防止の観点から、毎年異なる物質についての水質中の残留状況についての測定が行われている。平成3年度の調査(化学物質環境安全性総点検調査)では、土壌改良剤等に用いられるアクリルアミド、染料の生産等に使われるニトロベンゼン等の調査対象24物質のうち、前期の2物質のほか6物質が水質から検出されたが、今後ともモニタリング継続することとしている。

平成5年度 環境白書

近畿地方建設局技術事務所 
地質環境その他項目より

アクリルアミド
白色の薄片状または粗粒で、水やアルコールに良く溶けます。室温では安定ですが、過熱すると激しく重合し、重合体が髪質増強剤、凝集剤、土壌改良剤、樹脂、接着剤などに使用されています。

モノマーは有毒で、皮膚からも容易に吸収され、接触局所の皮膚障害と全身障害を引き起こします。慢性中毒症状としては、抹消神経障害(手足の痺れ、脱力感、歩行障害 など)が特徴的で、異常発汗、下痢、嘔吐などを伴う場合もあります。急性毒性については、人間には例がありませんが、動物実験では振せん、全身衰弱、運動失調、痙攣などを生じ、重症な場合には昏睡状態となり死亡するとされています。
アクリルアミド
アクリルアミド

昭和49年には福岡県で地盤凝固剤として用いられたものが井戸水を汚染し(重合が不十分でモノマーが残存した)、飲用した家族5人が中毒症状を起こした実例もあります。その後、地盤凝固剤としての使用は規制されましたが、水質浄化のための沈降剤(いわゆる高分子凝集剤)などに良く用いられているもので、注意が必要です。
環境庁が平成3年度に実施した化学物質環境調査の結果によると、水質については全国51箇所の調査地点のうち大和川河口など5地点で最高0.1μg / L が、底質については50地点中7地点で最高3μg / kgが検出されています。